ダイレクトマーケティング

クロージングの意味とは?Closingで成果を上げる6つのポイントについて

クロージング(closing)とは・・・直訳すると、「閉じる」・「終わり」・「締めくくり」といった意味になりますが、ビジネスや営業活動において「クロージング」とは、顧客と契約を締結することを意味します。

当記事では、この「クロージング」の成果を上げるためのポイントについて、6つに分けて解説していきます。

※今回は、Web上での営業活動におけるクロージングのポイントになります。

Web上と対面営業では、重要となるポイントに多々違いがあります。

対面営業では、相手と対面しているため、相手の表情や発言によって、様々なシグナルを認識することができますが、Web上では、相手の顔が全く見えません。

例えば、対面営業であれば、「顧客が、納期や値段などの質問をしてきた時」 が、クロージングをする絶好のタイミングであります。

このように対面営業であれば、相手の反応や出方によって、クロージングのタイミングや戦略を都度変更したりしますが、Web上では、これらは全く関係ありません。

そして、今回解説するのは、Web上におけるクロージングのポイントになりますので、注意してください(ただ、対面営業に置き換えても参考になる内容にはなっています)

クロージング(Closing)の成果を上げる6つのポイント

以下が、クロージングの成果を上げるための、6つのポイントになります。

  1. PAD効果を取り入れる
  2. お金を払うという”痛み”を効果的に改善する方法
  3. ターゲットの目線の動きに最適化したページにする
  4. 返報性の原理を取り入れる
  5. ランディングページの設定(最適化)
  6. Closing のタイミングは適確に

では、順に解説していきましょう。

クロージングのポイント その一:【PAD効果を取り入れる】

クロージングのポイント PAD効果

PADとは、「Pennies A Day」の略で、”1日1円 ” と訳すことができます。

以下に、例を出しましょう。

英会話の年会費が「12万円」だったとして、その英会話への入会を勧誘する場合

「年間費12万円です」というよりも、「1日あたり、たったの300円です」と言うことで、割安感を感じてもらうことを、「PAD効果」と呼びます。

実際に、ほとんどの方が後者を「お得」だと思ったでしょう。

人がお金を払うという行為は、「痛み」の伴う行為になります。
「痛み」である以上、人はそれを避けようとします。

ですが、上記のように「伝え方」を少し変えるだけで、その痛みを和らげることができ、効果的にセールスをおこなうことができるのです。

クロージングのポイント その二:【お金を払うという”痛み”を効果的に改善する方法】

クロージングのポイント お金を払う痛みの考慮

上述している通り、人はお金を支払う時に「痛み」を伴っています。

これは、カーネギー・メロン大学、スタンフォード大学、MITの共同研究によっても証明されていて、

人はお金を払う時、脳内で物理的な痛みを感じている時と、同じ反応が起こっている

とされています。

従って、売り手側は、この「痛み」に対して配慮してあげる事が必要になります。

その効果的な方法が、下記の二つになります。

  • 「無料」というワードを使う
  • 複数の商品を「セット商品」として販売する(パッケージング化する)

では、まず「無料」という言葉に関してですが、

無料の効果

行動経済学者の「ダン・アリエリー」は、下記のような実験をおこないました。

下記のように、「トラッフル」と「キス」というチョコレートを用意して、それぞれに価格設定をする。

  • トラッフル : 15セント(定価の半額)
  • キス : 1セント

上記二つのチョコレートを販売してみたところ、3/4 の人が「トラッフル」を選んだ。
これは、価格が14セントしか差がなかった事と、「トラッフル」が半額で売られている事で、購入者は「トラッフル」を選んだのである。

次に、同じチョコレートで、価格設定を下記のように変更し販売してみた。

  • トラッフル : 14セント
  • キス : 無料

すると、2つ目のケースでは、なんと逆に 2/3 以上もの人が「キス」を選んだ。
差額は、一つ目のケースと全く変わらなのにも関わらずである。

これが「無料」という言葉の効果です。

この「無料」というワードは、様々なビジネスシーンで利用されています。

例えば、「送料:無料」であったり、「大盛り:無料」など。あなたもよく目にしますよね。

このように、商品自体を無料にしなくても、特典を「無料」で提供するといったことでも、非常に効果があるのです。

また、CTAの「購入ボタン」に、”無料” という文言を追加するだけで、コンバージョン率が上がるといったケースもよくあります。

※「コンバージョン」については、こちらで解説してます→コンバージョン(conversion)の意味とは?CVR:コンバージョン率(レート)を上げるための6つのポイント

以上が、「無料」というワードを用いた手法になります。

セット商品(パッケージング化)

次に、複数の商品を「セット商品」として販売する方法ですが、こちらは、複数の商品を1つにまとめて販売するので、” 痛みを感じるのが1回におさまる。” ということで、効果的な手法となります。

例えば、美容院で、

「カット」、「カラー」、「トリートメント」セットで、1万円!

なんて、よく見かけますよね。

これは、1つのセットとして販売することで、「痛み」を感じる回数を抑えるとともに、お得感を演出するためです。

※こうした販売手法のことを「バンドリング」と呼びます。

人は、「ほしい」という欲求よりも、「支払う」という痛みの方に強く反応します。
なので、商品の良さを伝えると同時に、上記のような手法で、「お金を払うという痛み」をできるだけ小さくする事が重要なのです。

クロージングのポイント その三:【ターゲットの目線の動きに最適化したページにする】

Webページを閲覧する際の目線

上記は、「Fライン」「Zライン」と呼ばれ、一般的にWebページを見るときの、人の目線の動きを示しています。

タイトル(title)から本文へ掛けては、「Zライン」で進んでいき、本文では「Fライン」に沿って目線が動いていきます。

どちらにせよ、左から右へと移っていくことが特徴なので、タイトルであれば、興味を引きつける文言は左に配置して、本文でも、必ず読んで欲しい文言は、左側に寄せて、クロージングに欠かせない「CTA(コールトゥアクション)」も、画面の左側に設置しておくようにしましょう。

このように、Webコンテンツ特有の「ユーザーの目線の動き」に最適化したページにすることで、効果的にコンバージョン率を上げることができます。

※興味・関心を惹きつけるタイトルの設定ポイントについては、下記にてまとめていますので、参考にしてください。

キャッチコピーとは?読者の注目を一瞬で惹きつけるキャッチコピーの作り方をまとめてみた

クロージングのポイント その四:【返報性の原理を取り入れる】

クロージングのポイント 返報性の原理

「返報性の原理」とは・・・人は、他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱きます。このような心理を「返報性の原理」といいます。

また、この「返報性の原理」を、セールスに応用させたのが「ドア・イン・ザ・フェイス」というテクニックです。

これは、本命の要求を通すために、まずは過大な要求を提示し、相手に断られたら、次に小さな(本命の)要求を出して、相手が要求を受け入れるよう促す手法になります。

例えば、セールスページ(ランディングページ)上の冒頭(又は、中盤部分)では、商品の価格を「定価」で設定しておいて、終盤のクロージングでは、「期間限定で、●●%OFFで販売します」などと謳い、割引額を提示します。

こうすることで訪問者は、”せっかく商品を割引してくれたんだから、購入しないとなー” という心理になり、成約率の向上につながります。

※ここで注意しなければならないのが、割引した理由をちゃんと論理的に説明することです。
ここが、ちゃんと説明されてないと、ただの「押し売り」と思われてしまいます。

クロージングのポイント その五:【ランディングページの設定(最適化)】

ランディングページの最適化

ランディングページとは、ユーザーが外部から最初に訪れるWebページの事で、訪れてきた訪問者に対して、目的とする行動(商品の購入や会員登録など)をとってもらう事を役割としています。

要は、訪問者に対して「商品の購入や会員登録」を促すためのページなんですね。

ネット上で、商品販売や資料請求を訪問者に促すには、ランディングページの構成や内容が、非常に重要です。

ランディングページが、全くダメであれば、どんなに「リスティング広告」や「SEO」で集客しても、全く商品を売ることができません。

※SEOとは、検索エンジン最適化のことで、検索結果の上位に自分のサイト(ページ)をもってくるための手法のことです(詳しくはこちら→SEO対策とは

逆に、ランディングページの構成や内容が、クロージングを意識して最適化されていれば、あまり集客できなくても、高い確率で商品を販売することができます。

クロージングの成果を高めるランディングページの構成や内容というのは、現在ではある程度、法則化されています。

そこで、そのポイントについて別途記事にまとめていますので、ぜひ確認しておいてください(下記)

ランディングページとは?landing pageの作り方(制作手順)と、LPO対策で重要な8つのポイントをまとめてみた

クロージングのポイント その六:【Closing のタイミングは適確に】

クロージングのタイミング

対面営業でもそうですが、クロージングというのは「タイミング」が命です。

最も購入に前向きである客層の「いますぐ客」であれば、問題ないのですが、
それ以外の客に対して、売り込みをしても、すぐに離脱していってしまうでしょう。

このように、タイミングを間違えてしまった場合、本来、お金を払ってくれるお客様になるはずだった人を、ミスミス逃してしまうことになります。

ブログやランディングページだけで、クロージングを掛けていて、全く成果が出ないのは、これが原因になります。

そもそも、ブログやランディングページに訪れた客というのは、ほとんどが「情報収集」や「(競合他社との)比較や検討」の目的で訪れています。

なので、「購入」については、まだ検討すらしていないか、迷っている段階であり、そこで「購入」を要求しても、そりゃ成果が上がるはずもありません。

特に、価格が高額であったり、料理教室や英会話など継続性のあるモノについては、非常に厳しいでしょう。(食料品などの低額商品であれば、この限りではなく、ブログやランディングページでのクロージング(購入の要求)も可能です。)

そこで必要になるのが、見込み客の「教育」になります。

見込み客の教育

具体的にいうと、メルマガや商品デモ、無料体験、対面イベント(交流会やセミナー)などで、「教育」をした上で、最終的なクロージングを掛ける必要があるのです。

仮に「メルマガ」で教育をするとした場合、下記のような流れになります。

  1. 【集客段階】 : まず、ブログやランディングページで訪問者のリスト(メールアドレス)を取得する
  2. 【教育段階】 : 取得したリストを対象に、メルマガで「商品の必要性」や「商品を使うことによるユーザーのベネフィット(未来像)」、「他社との優位点」などを発信して、見込み客を教育していく
  3. 【クロージング】 : 3日から1週間の期間、教育段階を経たら、クロージングを掛ける

このように、教育段階を経て、迷い中(又は、検討すらしていない)の見込み客を、「今すぐ客」へと変えていくのです。

こうすることで、クロージングの成約率は劇的に向上するでしょう。

セールスの世界ではよく言われる「売上の8割は、たった2割のお客様から生まれる」

この2割に該当するのが、上記で言う「いますぐ客」です。
なので、売上を上げるためには、「いますぐ客」以外の客を、いかに「いますぐ客」に変化させれるかが重要なのです。

そして、それに欠かせないのが「教育」なわけです。

以上、クロージング(Closing)で成果を上げるための6つのポイントでした。

今回解説してきたポイントを考慮してクロージングをおこなうことで、飛躍的に成果は上がりますので、ぜひ試してみてください。

※今回、参考にしたソース:バズ部:サイトのコンバージョン率を簡単に3倍にするたった4つのテクニック

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