購買意欲

リピーターの意味とは?顧客(お客様)満足度を上げ、リピート購入を増やすポイントや、リピート率の計算方法について

リピーターとは・・・一度訪れた施設や店舗などに繰り返し訪れたり、一度購入した商品を繰り返し購入する人のことを意味します。

マーケティングの世界では、「2:8の法則」といって、「2割の顧客から、8割の売り上げが上がっている」という法則があります。

この「2割の顧客」というのが、顧客(お客様)満足度が高く、継続的にリピート購入をしている、いわゆる「優良客」になります。

この優良客(リピーター)が増えれば増えるほど、ビジネスの安定度や成長速度というのは高まります。

なので、ビジネスをおこなう上で、いかにリピーターを増やせるかが重要なポイントなんですね。

そこで、今回の記事では、顧客満足度を上げ「リピート率」を高めるポイントや、ディズニーランドがおこなっているリピート率を上げるための施策について、順に解説していきます。

以下、目次になります。

  • 顧客(お客様)満足度を上げ、リピート購入を増やすポイントについて
  • リピート率とリピーター率の計算(算出)方法について
  • ディズニーランドのリピート率を上げる5つのポイント

顧客(お客様)満足度を上げ、リピート購入を増やすポイントについて

リピート購入を増やすポイント 顧客(お客様)満足度の向上

一般的に、新規顧客を獲得するためのコストというのは、既存顧客に再度、商品を販売するコストに比べて、およそ「5倍」も掛かると言われています。

これは、いかに「リピーター獲得」が、企業の費用対効果(利益)を上げる上で、重要かを示しています。

したがって、顧客離れを防止し、顧客維持に最善を尽くす必要があるのです。

以下に、顧客離れの主な原因をまとめてみました。

  1. 顧客への無関心 : 68%
  2. 製品の不満 : 14%
  3. 競合の影響 : 9%

上記から、顧客離れで圧倒的に多い理由が「顧客への無関心」です。

要は、購入後のフォローアップなど、顧客とのコミュニケーションが継続的におこなわれていない。ということです。

そこで、顧客離れを防ぎ、リピート率を上げるための最も重要な施策は、「顧客とのコミュニケーション」になります。

当章では、顧客満足度を高め、リピート率を高めるために、どのようなコミュニケーションを取っていけば良いのかを、順に解説していきます。

まず、顧客とコミュニケーションを取るうえで、やっておかなければならないのが、購入頻度や購入する際の特徴によって、顧客をセグメント化することです。

例えば、初めて商品を購入したお客様に対してと、定期的に商品をリピート購入してくれる優良客とでは、取るべきコミュニケーションは変わってきます。

なので、顧客をセグメンテーションしてから、各セグメントに応じて、最適なコミュニケーションを取っていく必要があるのです。

顧客をセグメンテーションする際は、一般的に、以下の4つに分けられます。

  1. 【初回客】 : 初めて商品を購入したお客様
  2. 【2回目の購入客】
  3. 【流行客】 : バーゲンやキャンペーン時のみ反応している顧客
  4. 【優良客】 : 定期的に商品を購入してくれるお客様

では、それぞれの顧客セグメントに対して、最適なアプローチ内容について、順にまとめていきます。

リピート率を上げるポイント:「初回客」へのアプローチ

リピート率の向上 初回客

何らかの商品を初めて購入した人というのは、ある心理が働くといいます。

それは、「バイヤーズリモース(認知的不協和)」といって、

”人は、商品を買った後に、「後悔」の感情が働きやすい” といった心理現象です。

  • 本当にこの商品で、良かったのかな、、、
  • もっと探せば、安くていい商品があったのでは、、、
  • もう少し、よく考えて買ったほうがよかったのでは、、、

といった感情が、初回購入のお客様には生まれやすいんですね。

なので、初回購入したお客様にこそ、購入後、頻繁にコミュニケーションを取る必要があります。

上記のような感情を、少しでも払拭し、信頼度や安心度を増すようアプローチすることが、重要なんです。

内容としては、商品の効果的な使い方であったり、商品を使う際の注意点、商品を使う事によるメリットやベネフィットを、伝えるようにしましょう。

※「ベネフィット」については、こちらで解説しています→ベネフィットの意味とは?マーケティングにおいて、顧客のbenefitを考える重要性について

例えば、美肌系の美容商品であるなら、「美肌効果を長持ちさせるための秘訣」や「お肌ケアのための、美容商品の使い方の注意点」などを伝えると良いでしょう。

また、接触頻度も非常に重要な要素です。

これは、「単純接触効果」といって、接触回数が増せば増すほど、相手に対して、信頼感や安心感が増すといった心理の法則になります。

なので、初回購入してから3か月の間は、最低でも週に1回は、コミュニケーションを取るようにしましょう。

※コミュニケーションを取る際は、「メルマガ」が有効です(お客様は、メールを受信して読むだけなので、手間が少なく済むため)

また間違っても、商品を買ったばかりの初回客に、違う商品などを紹介しないようにしてください。
バイヤーズリモースを助長させ、結果的に不信感を増加させてしまう恐れがあります。

なので、商品を紹介するさいは、顧客にとって有益となる情報を継続的に発信して、信頼感や安心感を得てからにしましょう。

リピート率を上げるポイント:「2回目の購入客」へのアプローチ

リピート率の向上 2回目の購入客

商品を、2回以上購入してくれたということは、そのお客様は、その商品に満足しています。

なので、上記同様「商品に関連する有益な情報」とともに、「会社のブランドイメージにつながる情報」も配信していきましょう。

具体的には

  • 商品やサービスへのこだわりや、商品(サービス)を誕生させた時の背景など
  • 代表者(社長)の声
  • 働いているスタッフの声
  • お客様に対するポリシー

上記のような情報を配信していき、より強固な「ファン」となってもらえるよう心がけましょう。

※ブランドイメージの重要性については、こちらでまとめています→ブランディングの意味とは?企業(会社)や自分(セルフ)のブランドイメージ戦略(手法)は、ブログやデザインが重要

リピート率を上げるポイント:「流行客」へのアプローチ

流行客へのアプローチ

上述している通り、「流行客」というのは、バーゲンやキャンペーン時等、安売りしている時のみ反応している顧客になります。

結論から言うと、「流行客」を追うのは止めてください。

商品の質よりも安さに反応するお客というのは、会社のファンではありません。

単に安さを価値にしているため、競合他社が、自社よりも安ければそちらに行ってしまいます。

また、販売価格を安くしている分、当然「利益」も減ってしまいます。

短期的に見たら、「安売り」をすると流行客が群がるので、「その日暮らし」的な売り上げを上げることができますが、「低価格戦略」でいくこと自体、長期的にみたら厳しくなります。

なので、「安売り」を安易にすることは止めましょう。

それよりも、多少値段が高くても、見合うだけの「価値づくり」と、その価値を選んでくれる顧客の獲得に集中すべきです。

リピート率を上げるポイント:「優良客」へのアプローチ

リピート購入 優良客

最後に「優良客」へのアプローチです。

最初に「2:8の法則」の話をしましたが、この「2割」に入るのが、「優良客」です。

言ってみれば、この「優良客」が会社の基盤とも言えるでしょう。

なので、この「優良客」に対して、最も重点を置いたアプローチをすべきです。

具体的にいうと、「特別感」・「限定感」を感じて貰えるようなコンテンツを提供する事です。

例えば、「リッツカールトンホテル」をご存知でしょうか?

接客の質が高いことで有名なホテルですが、このホテルでは、「枕の硬さから、新聞の有無、タオルの多さ」など、一度要望があったお客様が、再度宿泊するさいは、その要望を、あらかじめスタッフが用意しておく事が徹底されています。

このように、一人一人のお客様に対して最適化されたサービスを提供することで、顧客満足度を劇的に伸ばしているのです。

これは、「優良客」へのアプローチを考える際、非常に参考になります。

人というのは、誰だって特別扱いをされると嬉しいものです。

なので、特に「優良客」に対しては、

  • 優良客だけに提供する付加価値を用意する
  • 優良客だけが参加できるイベントを開催する
  • 優良客だけの、専用オンラインコミュニティを用意する

こういった事を、検討するようにしましょう。

会社の売り上げの「8割」は、「優良客」がもたらしてくれます。

なので、優良客の満足度を高める施策や仕組みを作っておくことで、客離れを防ぎ、会社の収益は安定していきます。

以上、各顧客セグメントへの最適なアプローチ内容でした。

参考元:バズ部:あなたの会社の売上を20倍にするリピーター獲得のための7つの仕組み

リピート率とリピーター率の計算(算出)方法について

リピート率とリピーター率 計算(算出)方法

リピート率とリピーター率。

”えっ、何が違うの?” と思ってる方も多いでしょう。

そこで、当章では、リピート率とリピーター率の計算(算出)方法について解説していきたいと思います。

※それぞれの「計算(算出)方法」を理解できれば、違いについても必然的に理解できます。

では、まず「今月のリピーター率」の計算式を、下記にまとめます。

今月のリピート客数 ÷ 今月の総来店者数 × 100 = 今月のリピーター率(%)

上記が、リピーター率の計算式になります。

例えばですけど、今月「新規:1人」・「リピーター:1人」出会った場合、今月のリピーター率は、「50%」になります。

次に、「リピート率」の計算式です。

今月のリピート客数 ÷ オープン以降、来店した新規客の累計 × 100 = 今月のリピート率(%)

こちらは、今まで、お店に一度でも来店したことのあるお客さんのうち、何パーセントのお客さんが今月も来てくれたのか・・・を示してます。

これが「リピート率」なんですね。

ただ、オープンから来店した新規客の累計なんて分からない、、、なんて人もいるでしょう。

その場合は、下記を参考にしてください。

  • 先月と比べて、新規客数が同じ、又は減っているときに、来店者数が増えていたら、それは「リピート率」が高くなったということ
  • 逆に先月と比べて、新規客が同じ、又は増えているときに、来店者数が減っていたら、それは「リピート率」が低くなったということ

以上です。

ディズニーランドのリピート率を上げる5つのポイント

ディズニーランドのリピート率

テーマパークに限らず、サービス業が成功するかどうかは、リピーターの数に掛かっていると言われています。

日本人なら、きっと誰もが一度は行ったことがある「夢の国:ディズニーランド」

実は、この夢の国(ディズニーランド・シー含め)、ここ7年間ずっと、毎年2500万人以上の人が訪れています。

驚異的ですね。ちなみに2500万人というのは、現在の東京都の人口の約2倍ですから、いかに大勢の人に愛されているのかが分かります。

しかも、リピート率は、驚異の「97%」

一体何をどうすれば、こんなにも大勢の人に「もう一度来たい」と思ってもらえるのでしょうか。

そこで、当章では、ディズニーランドがおこなっているリピーター獲得施策について、5つにまとめました。

では、順に解説していきます。

  1. 【徹底的な顧客思考の、キャスト教育】

    ディズニーランドのキャストというのは、いくつかの「ルール」があります。

    例えば、

    ・【 ”危険” という言葉を使ってはいけない】 : このような ”ゲストに不安を抱かせるような言葉” は使ってはいけません。

    ・【 ”わかりません” と、答えてはいけない】 : お客様の質問に対しては、きちんと丁寧に最後まで対応しなければなりません。そうすることで責任感が生まれ、全体を把握する力もつくのです。

    ・【ゴミ1つでも見逃してはいけない】 : 夢の国にゴミなどあってはいけない。という考えのもと、15分に1回の頻度で掃除がされています。

    このように、ディズニーというブランド価値を維持するために、キャストの教育は徹底されているんですね。

  2. 【常に、ショーやイベントが、期間ごとに入れ替わっている】

    皆さんご存知の通り、ディズニーランドでは、どんなに人気のある「ショー」や「イベント」も、定期的に新しいモノに入れ替わっています。

    こうすることで、新たなショーやイベントを見に行くことを1つの目的として、リピート来場を促せるわけですね。

    実際、新たな「ショー」や「イベント」を見るためだけに、ディズニーに来場する方もかなりの数いらっしゃいます。

  3. 【来場者に、退屈を感じさせない】

    ディズニーランドでは、ゲスト(お客様)の待ち時間に対しても、ちゃんと考慮しています。

    したがって、どこにいても、何かしらのショーが見られるようにし、待ち時間であっても退屈させないようにしています。

    こうすることで、テーマパークでの「待ち時間の長さ」といった、ゲストにとっての問題点をカバーしているわけです。

  4. 【非日常空間を徹底的に演出する】

    ディズニーランドは、私達が思っている以上に「夢の国」というブランドイメージを大事にしています。

    ”いかに、ゲストにとって非日常空間を演出できるか・・・” これを徹底しているんですね。

    例えば、ディズニーランド内で「日常性」を感じさせる会社のビルや看板などは、いっさい見えません。

    このように、ゲストにとって ”日常や現在の居場所、時間を忘れてしまうほどの感動的な体験” を徹底することで、「もう一度行きたい」と思ってもらえるわけです。

  5. 【アトラクションやショー・イベントの豊富さ】

    一度でもディズニーに行った事がある人は、分かると思いますが、

    一度来たくらいでは、到底すべての「感動」を味わいきれないぐらい豊富な「アトラクションやショー・イベント」があります。

    また、ディズニーは「ランド」だけじゃなく、「シー」もあります。

    当然「ランド」で感動体験を経験した人は、「シー」にも興味が湧くでしょう。

    結果、リピート来場の促進になるわけですね。

以上、ディズニーランドがおこなっている、5つのリピーター獲得施策でした。

参考元:ダ・ヴィンチ News:リピーター率97%!ディズニーの“また行きたくなる”マーケティング術

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