ロングテール理論(現象)

売上(セールス)とは?売上総利益(粗利益):【売上高(客数×客単価)-売上原価】をアップする(上げる)ための方法


売上(セールス)とは・・・商品やサービスを販売する事によって得られる代金のことで、「売上高」とも呼ばれます。

また、月間の売上高総額を「月商」と呼び、年間の売上高総額を「年商」と呼びます。

当然、売上高が多ければ多いほど、会社は儲かります。

売上高は、下記のように算定することができます。

売上高 = 商品単価 × 数量

例えば、1個200円で「おにぎり」を販売している会社があるとします。
なので、このおにぎりが1個売れるたびに、200円の売上があがります。

この時、1日に10個売れた場合、この日の売上高は、「200 × 10 = 2000円」となります。

また、売上高を「客単価 × 客数」で計算する事もあります。

売上高は、企業の経営状態や業績を分析・把握するうえで、非常に重要な指標の一つになります。

ただ、経営状態を把握するうえで、「売上高」だけでは不十分です。

他にも、売上高に対する、仕入れ値などの商品原価を引いた「売上総利益(粗利益:あらりえき)」や、広告などの販管費を引いた「営業利益」なども、会社の業績を知るうえで重要な指標となります。

そこで今回の記事では、「売上総利益」や「営業利益」についての説明や算出(計算)例。
また、売上高(客数×客単価)をアップするための方法についても、順に解説していきます。

以下、目次になります。

  • 売上原価の算出(計算)例について
  • 売上総利益(粗利益):【売上高(客数×客単価)-売上原価】の算出(計算)例について
  • 売上高(客数×客単価)をアップするための方法について
  • 業種別「売上高と売上総利益率(粗利益率)」ランキングから、ビジネスヒントを探ってみた

売上原価の算出(計算)例について

売上原価の計算式

売上高から、売上総利益(粗利益)を出すためには、「売上原価」の値が必要です。

売上原価とは・・・販売した商品を仕入れるのに掛けたお金のことです。

ここで注意しなければならないのが、販売してない商品(在庫商品)に関しては、売上原価として計上しない。ということです。

下記が、「売上原価」を算出するときの計算式になります。

売上原価 = 期首商品棚卸高 + 当期商品棚卸高 - 期末商品棚卸高

難しい言葉が出てきましたが、例文を出せば分かりやすいと思います。

例えば、倉庫内には、前期の売れ残った商品(単価:200円)が5個ありました。
そして当期は、この商品を50個ほど仕入れ、当期末の商品売れ残り数は、10個でした。

この時、

期首商品棚卸高 : 200円 × 5個 = 1000円
当期商品棚卸高 : 200円 × 50個 = 10,000円
期末商品棚卸高 : 200円 × 10個 = 2000円

なので、売上原価は、1000 + 10,000 - 2000 = 9000円。となります。

以上が、売上原価の算出(計算)例になります。

売上総利益(粗利益):【売上高(客数×客単価)-売上原価】の算出(計算)例について

売上総利益(粗利益) 計算式

ビジネスをする上で、この売上総利益(粗利益)という指標は、最も重要となる指標になります。

売上高がどれだけデカくても、売上総利益(粗利益)が微々たるものだったら、意味がありません。

例えば、家電販売会社のA社と、IT系開発会社のB社があっとしましょう。二社の売上高はまったく同じ1,000万円だったとします。

ですが、この時、A社は販売する商品を仕入れるために、900万円の費用が掛かります。
一方B社は、ソフトウェアなので、商品を仕入れる費用というのは、ほとんど掛からず、わずか10万円でした。

この2社を比較してみると一目瞭然ですよね。
両社の売上高は一緒なのにも関わらず、A社は、100万円しか残らなのに対して、B社は990万円も粗利が残ります。

これが、売上総利益(粗利益)の重要性なのです。
B社のように、粗利益率が高ければ、少ない販売数でも採算が取れるようになり、経営が楽になります。
逆に、粗利益が少ないことで、人件費や販管費によって、赤字になってしまう危険性もあるのです。

なので、ビジネスをしている方は、まずはこの「粗利益」を増やす事に集中しなくてはなりません。

粗利益について ソフトバンクの孫社長

ソフトバンクの孫正義社長も、粗利益を非常に重視する経営をすることで有名です。
自らも「利益を上げるには、粗利以上に経費を使わないという単純な原則だけを、頭に入れておけばいい」とおっしゃっています。

このように、売上総利益(粗利益)は、ビジネスをする上で非常に重要な指標なのです。

粗利益を算出する計算式は、単純で以下のとおりです。

売上総利益(粗利益) = 売上高 - 売上原価

また、商品が販売されるのは、販売努力をした結果でもあり、そこには広告費や人件費が掛かっています。

これらをまとめて、「販売費、及び一般管理費」と呼ぶのですが、

売上総利益(粗利益)から、この「販売費、及び一般管理費」を差し引いたものが、「営業利益」になります。

売上高(客数×客単価)をアップする(上げる)ための方法について

売上高というのは、上述している通り、「客数 × 客単価」で導きだすことができます。

なので、売上高を上げたければ、「客数を上げるのか」、「客単価を上げるのか」のどちらかになります。

そこで当章では、この2つのパターンごとに有効となる方法(施策)について、まとめたいと思います。

客数を上げるための方法(施策)について

売上高(客数)をアップする(上げる)ための方法

まずは、客数を上げるための方法(施策)について解説していきます。

客数を上げるための方法は、大きく2つに分類できます(下記)

  1. 【広告を出す(プッシュ型)】

    一般的に集客するための施策として最も多いのが、「広告」ですよね。

    一昔前では、TVコマーシャルや新聞・雑誌広告がメインで、広告を出すのにも高額の料金が必要であったため、一部の大手企業しか手が出せませんでした。

    しかし昨今では、インターネットが人々の生活に浸透したおかげで、インターネット広告というものができ、「数十~数百円」から出稿が可能という事で、個人や中小企業でも、気軽にインターネット広告を出せる時代になりました。

    TVや新聞・雑誌を中心とした従来の広告は、広告費(日本全体の広告費)が伸び悩んでいるのに対し、インターネットを媒体として広告費は、年々増加していっています。

    このようにインターネット広告が注目されている理由としては、

    ・上述している通り、個人や中小企業でも参入できる

    ・従来の広告と違って、「何人が広告を見て」・「何人がその広告をクリックして」・「何人が、その広告経由で商品を買ったのか」といったデータの解析が可能で、きわめて無駄のない費用対効果を実現できる

    このような理由から、年々利用者は増加傾向にあり、集客施策として有効であると言えるでしょう。

  2. 【自社のメディアを持つ(プル型)】

    売上高(客数)をアップする(上げる)ための方法 自社メディアの運営

    上述しているとおり、インターネット広告は、年々利用者が増えていて、インターネットを媒体とした広告費は増加してきています。

    なので、その分「掲載するのに必要な単価(CPCやCPM)」も高騰していってます。競合他社も増えてますしね。

    そこで、自社のメディアを持ち、自社商品のターゲットの役に立つコンテンツ(contents)を日々発信・追加していって、プル型で見込み客の集客をすることも非常に効果的です。

    特に、「SEO」をほどこして検索エンジンの上位に、自社のメディアを掲載することができたら、日々安定して一定のアクセスを集めることができます。

    ※「SEO」については、こちらで解説しています→SEO対策とは

    最初は、検索エンジンの上位に表示することも、手間と時間が掛かり苦労しますが、一度上位に表示することができれば、広告費など一切必要なく安定した流入を期待できます。

    このように自社メディアを持ち、外部からプル型で集客していく施策を「コンテンツ・マーケティング」や「インバウンド・マーケティング」といい、最近では日本でも注目されつつあります。

    ※自社メディアのアクセス数を向上するためのポイントについては、下記記事にて解説してます。
    パワーブログ化の必須条件!アクセスアップするための13の戦略

以上、客数を上げるための2つの方法でした。

客単価を上げるための方法(施策)について

客単価を上げる(アップする)方法(施策)

客単価を上げるには、主に下記二つの方法があるかと思います。

  • 【単純に商品の値段を上げる】

    一つ目の「客単価を上げる施策」は、単純に商品の値段を上げることです。

    ただ、単に値段を上げるといっても、

    「値段上げたら、消費者は購入してくれなくなるんじゃないか」
    「値段上げたら、価格的に競合商品の方に流れてしまうんじゃないか」

    といった心配もあると思います。

    事実、競合と比べて独自の価値を持っていない場合や、独自の価値を持っていたとしても、消費者にその価値を訴求できていなければ、「客数」は減ってしまうでしょう。

    なので、重要なのは「価格に見合うだけの価値がある」と思ってもらうことです。

    そのためには、「価値がある」ということを、消費者に的確に訴求しなければなりません。

    そこで、商品価格を高く設定して販売するときの3つのポイントを、以下にまとめました。

    1、「松竹梅」戦略をつかう

    客単価を上げる方法 松竹梅の法則

    「松竹梅」戦略とは、商品を「低額・普通の額・高額」の三つ用意し、消費者に提示することで、「普通の額」の商品を選んでしまう。といった消費者心理を利用した販売戦略になります。

    消費者的には、

    低額商品に対しては、「安っぽいな。品質が悪いのかな、、」と。
    高額商品に対しては、「高級だな。ちょっと高めに価格設定してあるのかな、、」という心理になり、どちらも心理的に不安があるため、一番普通で無難な「竹」を選ぶわけですね。

    一般的に、「3:5:2」ぐらいの購入割合になるとされています。

    なので、価格を高めに設定した商品を、「竹」に設定することで、効果的に販売することができるのです。

    2、特典・アフターフォロー・保証を付ける

    客単価を上げる方法 特典・アフターフォロー・保証

    特典・アフターフォロー・保証といった要素も、消費者にしたら立派な「付加価値」になります。

    「ちょっとぐらい高くても、電話対応などのアフターフォローがしっかりしてるからイイや」

    このような心理になるわけですね。

    特典や保証も同じで、

    「5,000円以上ご購入の方は、送料無料になります」
    「5,000円以上ご購入の方は、次回割引券を提供します」

    「一週間の返品可能期間があります」
    「一ヶ月間の無償修理サービスがあります」

    このような特典や保証を付けることで、効果的に消費者に「付加価値」を感じてもらうことができます。

    3、高級感や限定感を出す

    pop-ad

    高級感や限定感を出すには、キャッチコピーで伝えるのが1つです。

    例えば、店頭で商品販売している場合は、上図のようにPOP広告を用いて、

    「高級カシミヤ100%の●●」
    「機械生産ではなく、プロの職人が手がけた●●」
    「1日10食限定の、20時間煮込んだスープ」

    など、また「極上の~」、「贅沢な~」といった言葉も効果的です。

    このようにキャッチコピーで、高級感や限定感を伝えましょう。

    また、商品自体や商品を置いている机、それらを総合した空間的なデザインも、「高級感」を出す上では、非常に重要です。

    高級感を出す黒色

    カラー心理学では、「黒」や「紫」が高級感を演出する色とされています。
    なので、黒や紫を基調とした配色にするのも効果的です。

    詳しくは、こちらでも解説しています→色(カラー)が人の心理に与える印象(イメージ効果)と、好きな色で分かる人間の性格について診断してみた

    以上、商品価格を高く設定して販売するときの3つのポイントでした。

  • 【一回の購買の商品数を上げる】

    一回あたりの購買商品数を上げる

    当然のことですが、一回の購買において、商品1点よりも、2点の方が「客単価」は上がります。

    なので、客単価を上げる上では、2点以上の商品を買うような「仕掛け」を作っておく事が重要です。

    よくあるのが、

    「スーツ2着目、半額!」といったように、2点以上のお買い物をすることで、お買い得になるよう設定することです。

    また、最初から「セット商品」として、少しお買い得になるように2点以上の商品をパッケージング化しておいても良いでしょう。

    一方、楽天やアマゾンで商品を買ったことがある人なら、分かると思いますが、商品をカゴにいれると、「この商品を購入した人は、こんな商品も買っています」と謳って、関連商品が表示されます。

    これも、立派な「2点以上の商品を買うような仕掛け」になります。

    また、別の視点だと「店内の回遊率を高める」ことも重要です。

    長く店にいれば、それだけ商品を見たり触ったりする時間が増えるので、購買意欲の増進につながります。

    そのためには、長く居やすいような店内(雰囲気や広さ)にしたり、お客様が、店員の目を気にしないよう、店員の方で気を使いましょう。

    以上です。

当章では、売上高の要素である「客数」と「客単価」それぞれをアップさせるポイントについて、順に解説してきました。

また、消費者心理を考慮した「売上を上げるポイント」については、下記記事でもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

業種別「売上高と売上総利益率(粗利益率)」ランキングから、ビジネスヒントを探ってみた

「売上高と売上総利益率(粗利益率)」ランキング

一昔前のデータで申し訳ないのですが、下記に3つの業種の代表的企業の「売上高と売上総利益率(粗利益率)」をランキング化してみました。

  1. 【自動車メーカー:TOYOTA】 : 売上高:16兆5千億円(2004年3月期)、粗利益率:20%
  2. 【小売業:イトーヨーカ堂】 : 売上高:3兆6千億円(2005年2月期)、粗利益率:39.6%(衣料部門のみ)
  3. 【インターネット事業:ヤフー】 : 売上高:1,177億円(2005年3月期)、粗利益率:92.4%

参考元:オオツ・インターナショナル:財務諸表から見える企業・ヤフー

上記で注目してほしいのは、日本一の売り上げを誇るTOYOTAの売上高ではありません。
注目すべき項目は、ヤフーの「粗利益率」です。

他の2社と比べて、圧倒的に高いのが分かります。
というか、売上高のほとんどが粗利益になっています。

要は、「売上原価」がほとんど掛かっていないビジネスモデルなわけですね。

TOYOTAなどのメーカーでは、売上原価として、製造コストが掛かりますし、小売業では、商品の仕入れコストが掛かります。

ですが、ヤフーの売上原価はなんでしょう?

ヤフーは、自社サイト(主にYAHOO検索エンジン)に載せるクライアント広告や、YAHOOショッピングで消費者がショッピングする際のマージンなどが「売上げ」になっているので、商品に該当するのが「Webサイト」なんですね。

なので、コストというのはWebサイトのサーバー代と、Webサイトをアップデートする際の改修費ぐらいでしょう。

改修費と言っても、Webサイトは一度作って、ある程度運用できれば、以降はそれほど大幅な改修はないはずなので、そんなに費用は掛からないはずです。

また、Webサイトなので「在庫」という概念も考えなくて良いですしね。

ここで重要なのが、いかに「売上原価」が掛からない商売をするかが、ビジネスにおいて非常に重要である。ということです。

いくら売り上げが伸びていこうが、粗利益率がほとんど無ければ、規模だけが大きくなっていき、そんな時に低価格競争に巻き込まれたり、仕入れ価格が、何かしらの影響で高騰したりしたら、一気に経営が圧迫してしまうでしょう。

ですが、売上原価がほとんど掛からないものであれば、少ない売上げでも採算が取れ、余裕のある経営ができます。
また、売上げが上がれば上がるほど、他の事に投資できたりもします。

ライブドアの元社長であるホリエモンも、ビジネスをする上での鉄則を下記のように挙げています。

  • 粗利益率の高いビジネス
  • 在庫を持たないビジネス

以上です。

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