ITのSES契約とは違法です

SES契約とは?違法なブラックIT企業に注意してください


私(当ブログ運営)は、現在とあるITベンチャー企業でエンジニアやプログラマーとして仕事をしていますが、過去に一度だけSES契約で客先常駐のエンジニアとして働いていた経験があります。

そこで今回は、SESについてや、その違法でブラックな実態について色々と書いていこうと思います。

ではまず、「SES」とは・・・「System Engineering Service(システム・エンジニアリング・サービス)」の略で、システム開発やその保守・運用などに必要なエンジニアを、必要な期間だけ他社に提供するサービスです。

一般的に「客先常駐」とも呼ばれている業態の一つですね。

世間のイメージとしては、IT業界=長時間労働、休日残業、ブラック企業、といったイメージを持ってる方も多いと思いますが、この「SES」という業態は、これらの温床と言っても良いでしょう。

それだけ、SESをやっているIT企業はブラックなところが多いです。

というわけで、どのような部分がブラックなのか・また違法なのか・・・

その辺について順にまとめていきます。

以下目次。

  1. 偽装請負 ~違法なSES契約
  2. 違法な「多重下請構造」
  3. SESは「低賃金・長時間労働」になる可能性が高い

(私がSES:客先常駐で働いていた時の経験談については、別途以下の記事にてまとめているのでぜひ見てみてください)

元客先常駐エンジニア兼SEが、業務内容や辛い実態を暴露します

偽装請負 ~違法なSES契約

SES契約の違法-偽装請負-1

SESは、契約的には、「準委任契約」・「業務委託」と呼ばれる契約形態になり、エンジニアを雇用する”時間”に対して報酬を支払うのが特徴となっています。

これらは、「派遣契約」とは違っていて、最も重要な違いが、

「指揮命令の権限が、自社なのか客先(派遣先)なのか・・・」といった点です。

派遣:派遣先が指揮命令の権限持っていて、

SES:自社が指揮命令の権限を持っています。

例えば、残業とか休日出勤とか、職場での服装とか勤務態度とか。この辺のことを指示できるのは、SESでは本来「自社」なんですね。

なので、客先(派遣先)の人間が、「今日残業して!」とか「ちょっとスケジュール的に間に合わないから休日出勤して!」みたいな事を指示するのは、NG!なわけです。

というか完全に違法で、これを「偽装請負」と呼んでるわけですね(契約形態が「派遣」であればOK!ですが)

にも関わらず、日本のIT業界のSESでは、客先から上記のような指示を受けることが常態化しているのです。

むしろ、労働に関するあらゆる事の管理権限は、実質「客先」が持っていると言っていいでしょう。

そもそも、エンジニアが客先に行っている以上、自社では管理がしにくいといった点もあります。

これが、根本的な原因なわけですね。

また、基本的にSES契約のエンジニアは、請け負ったプロジェクトが終わると契約も終わるので、客先からすると単なる「使い捨て」

そして、使い捨てだからこそ、理不尽な要求をしてきたり無茶な事を言ってきたりといった悪質な会社もあるぐらいです。

(実際に私が経験した事として、SESのエンジニアはかなり狭いスペースのテーブルに並べられて、低スペックのPCを付与されて・・・といった感じで、エンジニアの労働環境としてはかなり悪い状況で働かせられた経験がありました。)

※SES契約と派遣・請負契約のそれぞれの違いについて、詳しくは以下にまとめています。

IT業界の派遣契約・請負契約・SES契約の違いについてまとめてみた

SES企業による違法な「多重下請構造」

SES-IT企業の多重下請構造-1

続いて、こちらも業界の違法ブラックの根本的な原因となっている「多重下請構造」

分かりやすいように、図で表すと以下のようになります。

SIerのピラミッド構造-1

上記は、客先(特に大手)からの受注をまずは大手のSIerが請け負っているのですが(一次請け)、

実際の開発は、大手のSIerではなく、大手のSIerから仕事を発注された二次受け・三次受けといった中小企業の開発会社が開発するわけです。

一次請けの大手SIerは、ただ指示を投げるだけ(当然、一番美味しい位置にいます)

システムの受注開発(SIer界隈)では、上記のような構造が一般化しているわけですね。そしてこれがブラック労働の温床になってるわけです。

そして、被害を受けるのは決まって、ピラミッドの下位層に位置する中小企業になります。

なかには、上記の構造の中で、単なる「人渡し」的な事しかしてないSESも多々存在し、それらは「人身売買」・「ピンハネ屋」なんて揶揄されてます。

そして、この「多重下請構造」が、会社が「派遣契約」ではなく「SES契約」にしている(表向きの)理由でもあります。

なぜなら、もし仮に派遣契約の場合、上記のような「多重派遣構造」は違法になってしまうからです。(職業安定法第44条や労働基準法第6条で禁止されています)

このように、法律に引っかからないために、多くのIT企業が「SES契約」にしているわけですね。

以下もよかったら参考にしてください。

→ 優良SIer企業とブラックSES企業の違いや見分け方について

SES契約は「低賃金・長時間労働」になる可能性が高い

SES契約の特徴まとめ-1

上述している「偽装請負」。そして「多重下請構造」によって、SES契約で送り込まれたエンジニアは低賃金や長時間労働、休日出勤等の劣悪な労働環境に陥りやすいです。

というのも、SESでは客先との契約時に以下のような契約を交わします。

「月160時間~200時間:50万」

このように労働時間の幅が決められており、これをはみ出した場合には時給換算で精算される。。。といった感じです。

なので、客先からしたら上限いっぱいまで働かせよう。という意識になってしまう会社も多いんですね。

あとは、契約時間があるがために、無駄に残業したり・・・とか。

もっと酷いと、労働時間の上限が定められていないケースもあると聞きます。その場合は客先が自由にSESエンジニアの労働時間を指定できるわけですね。(ほんと恐ろしい話です)

続いて、「賃金」についてですが、SESの場合には「二次請け」・「三次請け」のケースがほとんどです。

当然、発注元の客が支払う費用(報酬)のうち、もっとも受け取る割合が多いのは「一次請け」ですね。そこから二次・三次と割合は少なくっていきます。

なので、三次請けの会社なんて微々たるものですね。

このように、ピラミッド構造の底辺層であることが多いSESに属するエンジニアの賃金は、少ない可能性が高いわけです。

特に、自社サービスを展開する企業の自社開発エンジニアだったり、客と直でやりとりする一次請け企業のエンジニアなんかと比べると、賃金の差は歴然だと思います。

あとは、仕事内容についてですが、悪徳なSES企業(経営者)なんかは、「雑用でも何でもイイから、とにかくSES契約を結んでお金が欲しい」といった魂胆で、

本来エンジニアがやらないような雑用をやらせるプロジェクトに放り込んだり、逆に、経歴詐称を(SESの経営者に)指示され、経験が無い技術のプロジェクトに放り込まれたりします。

「とにかく、エンジニアを送り込んでピンハネしてなんぼ!」といった、悪徳なSES経営者もいるわけですね。

「未経験でも採用します!」みたいな甘い文句で誘ってくるようなIT企業は、だいたい上記に当てはまる気がします。

実際、私はSESで客先常駐だった頃に、大量のPCの初期セットアップをやらされたり、ヘルプデスク(電話サポート)といった、エンジニアの仕事ではないような仕事をやった経験もあります。

(SESエンジニアは様々な常駐先の企業で様々な開発プロジェクトに関われスキルアップできるといったメリットもありますが、上記のようなハズレプロジェクトも多々あるのが実情となっています。)

以上。

ということで、SES契約のブラックな点をまとめると・・・

  1. 偽装請負
  2. 多重下請構造
  3. 低賃金・長時間労働の可能性が高い
  4. 未経験の開発プロジェクトや雑務の担当になる事も普通にある

以上です。

IT業界や、SIer、SESといった会社へ就職・転職を考えてる人はぜひ参考にしていただければと思います。

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