ダイレクトマーケティングとは・・・商品(サービス)に対して、何らかの興味を持っている見込み客だけにターゲットを絞って、直接的にアプローチをしていく事を意味します。
TVCMなどのマスマーケティングと「対」になるマーケティング手法として、説明される事が多く、
例えば、マスマーケティングは、広い層へのアプローチが特徴で、会社や商品(ブランド)への認知が目的となっています。当然、そこには「全く興味のない方」も対象に入っています。
一方、ダイレクトマーケティングは、消費者からの反応(レスポンス)に主眼を置いていて、セールス色が強いのが特徴です。
また、何かしらのレスポンス(お問い合わせ、資料請求など)をとった人にのみ、アプローチを掛けていくため、費用対効果が良く、また「測定」も可能です。
「何人の人が資料請求をして、何人の人が購入に至ったのか・・」といったような事が明確に分かるんですね。
なので、このようなデータを検証していくことにより、非常に精度の高いマーケティング手法を確立できます。
また、レスポンスによって、顧客情報(住所や電話番号、メールアドレス)を入手できるマーケティング手法であるため、購入後も継続的にアプローチしていく事が可能で、リピーターを獲得しやすいのもポイントです。
「ダイレクトマーケティング」の元々の発祥は、商品を売るのにも、卸や小売店を通さないと、商品を売ることができなかった時代に、メーカーが直接、消費者に商品を提供する営業手法として広く一般化されていきました。
分かりやすい例で言うと、「通販番組」があります。
通販番組は、商品(サービス)の紹介したあとに、必ず
「お問合せは今すぐ」・「0120-xxx-xxxx」とアナウンスしていますよね。
これによって、問い合わせ(レスポンス)してきた見込み客の「名前」や「住所」・「電話番号」を知ることで、直接的に商品を販売できるようになったのです。
そこから、さらに時代は進み、インターネットが主流となって、検索エンジンやソーシャルメディアが発展したことで、より消費者からのレスポンスのハードルが下がり、双方向のコミュニケーションが容易になりました。
このような背景から、「ダイレクトマーケティング」の可能性に再び注目が集まっているのです。
そこで先日、ダイレクトマーケティングの大々的なフェスティバルである「ダイレクトマーケティング・フェア」が開催されたので、私(当ブログ運営者)も参加してきました。
今回の記事では、このフェアの ある講座で聞いた、ダイレクトマーケティングの「プロモーションノウハウ」や「消費者とのコミュニケーション(教育)戦略」が非常に有用であったため、順に解説していきます。
以下、目次になります。
- ダイレクトマーケティングフェアとは
- ダイレクトマーケティングのプロモーションノウハウ
- ダイレクトメールや、メルマガでの「教育(コミュニケーション)」が重要
- ダイレクトマーケティングを利用している、日本(ジャパン)の会社の成功事例について
ダイレクトマーケティングフェアとは
上述している通り、「ダイレクトマーケティングフェア」とは、ダイレクトマーケティングの大々的なイベントです。
年に一回、東京ビッグサイトで開催され、「日本ネット経済新聞」や「日本流通産業新聞」を発行している日本流通産業新聞社が運営するイベントになります。
当日は、ライフネット生命の出口氏をはじめ、「北国からの贈り物」、「良品計画」、「東急ハンズ」などの著名企業によるセッションのほか、売れるネット広告社の加藤氏による「ネットショップの売上アップノウハウ」など、様々な講座が開催されています(以下、例)
- SEO、PPC広告で成果を上げるノウハウ
- Facebookマーケティング戦略
- スマートフォン対応で成果を出す方法
- ネットショップ(通販)の成功ノウハウ
など、様々な「ダイレクト・マーケティング」に関する講座が開催されていました。
今回は、その中でも、特に有用と感じた「プロモーション・ノウハウ」と「ダイレクトメールや、メルマガでのコミュニケーション(教育)戦略」について、以降、紹介していきます。
ダイレクトマーケティングのプロモーションノウハウ
プロモーションといっても、TVCMから新聞・雑誌の広告、Web上のリスティング広告まで広いですが、今回解説されていたのは、広告ではなく、「Webサイト(ブログ)」をプロモーション・ツールとして利用するという事でした。
昨今では、「インバウンドマーケティング」や「コンテンツマーケティング」といった手法が、日本でも注目されつつあります。
これは、従来のTVCMや新聞・雑誌広告といった企業側からの一方的かつプッシュ型のプロモーションではなく、消費者側から、商品(サービス)に興味を持ってもらうプル型のマーケティング手法となり、
検索エンジンやソーシャルメディアが、人々の生活に広く浸透してきて、購買活動にまで、大きく影響してきたことが起因しています。
そして、その軸となるのが「企業の自社サイト(ブログ)」なのです。
SEOによって検索エンジンから、また、SMOによってソーシャルメディアから、自社のWebサイトへ消費者を集めて、その中から「見込み客」となる人のメールアドレス(リスト)を取得するといった手法が、非常に費用対効果が良い集客手法として、注目されているのです。
※自社サイトへのアクセスを集める方法(ポイント)については、こちらでまとめています→パワーブログ化の必須条件!アクセスアップするための13の戦略
ダイレクトメールや、メルマガでの「教育(コミュニケーション)」が重要
ダイレクトメールとは・・・個人あてに直接送りつける広告(商品案内やカタログ)のことで、主に郵便やメール便などで送付される宣伝手段を意味します。
自宅のポストなどに、美容院の勧誘チラシなどが入ってますよね。あれがダイレクトメール(DM)です。
最初に述べた通り、ダイレクトマーケティングは、「見込み客(or 顧客)」の住所やメールアドレスを取得するのがポイントになります。
重要なのは、このポイントを活かして、「見込み客(or 顧客)」と直にコミュニケーションを取ることです。
その手段が、ダイレクトメールやメルマガなんですね。
商品(サービス)に対して、何かしらの興味・関心を抱いてる「見込み客」を「顧客(購入者)」に変えたい時、
または「顧客(一度だけの購入者)」を「リピーター」に変えたい時の、効率的な手法が、この「ダイレクトメールやメルマガによる、コミュニケーション(教育)」なんですね。
コミュニケーションのポイントなど、詳しくは、下記記事にて解説しているので、ぜひ見ておいてください。
・ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)の仕組み:メール(メルマガ)にて、消費者を「教育」する
・リピーターの意味とは?顧客(お客様)満足度を上げ、リピート購入を増やすポイントや、リピート率の計算方法について
ダイレクトマーケティングを利用している、日本(ジャパン)の会社の成功事例について
当章では、ダイレクトマーケティングを利用している会社で、成功している事例について、紹介していきます。
今回紹介するのは、「ドクター・シー・ラボ」です。
「ドクター・シー・ラボ」といえば、スキンケアなどの化粧品や、サプリメントを販売している会社で、TVCMも頻繁に流れているので、知っている方も多いでしょう。
同社は、今でこそ「バラエティーショップ」や美容部員が接客する「百貨店」など、多岐にわたる販売チャネルを持っていますが、創業当時は「通販」のみだったそうです。
ですが、肌トラブルに悩んでいた方たちの間で、クチコミによって評判が広がり、売れ行きは好調に推移していったとのこと。
当時から徹底していたことが、販売後でも、電話やメールにて、お客様からの声をとにかく集め、商品やサービスの向上を計っていたそうです。
そうして、お客様のニーズを吸い上げていくことで、商品の質と共に、お客様満足度を高めていったんですね。
インターネットが普及した今でも、お客様の目線に立って、分かりやすく、快適な買い物ができるような見せ方、動線づくりを工夫し
また、公式サイトでは、お客さまが参加できるコミュニティーや、TwitterやFacebookの運営で、より会社とお客さまとの間でコミュニケーションを活発化し、信頼関係の構築に注力しているとの事。
その効果もあり、現在でも売れ行きは順調で、売り上げの全体の54%が「通販」からきているそうです。
(参考元:「朝日新聞社広告局Webサイト:ダイレクトマーケティング 有効なメディアの使い方とは?」)
この事例からも分かる通り、「ダイレクト・マーケティング」というのは、どれだけ近くで顧客とコミュニケーションを取りながら、信頼性を高めていけるか・・・
これが、非常に重要なポイントとなります。
TwitterやFacebookなど、ソーシャルメディアが発展した事によって、それは、より顕著となったでしょう。